横浜市中区 TMS治療のメリット・デメリット
1、TMS治療とは
①薬を使わない最新のうつ病治療
TMS治療は磁気で脳に刺激を与え、脳血流や脳機能の改善を行う治療です。
気分の落ち込み、集中力の低下、ミスの増加などは脳機能が低下することで起こります。
「背外側前頭前野(はいがいそくぜんとうぜんや)」を含む前頭葉を「磁気刺激」により活性化することで、抗うつ薬が効かない患者様の3~4割に改善効果が認められています。
薬に比べて副作用が少なく、安全に短期間で治療を行うことが出来るという特徴を持っています。
海外に10年遅れ、2019年に日本でも保険診療として認可されました。
しかし、保険適応で行っているのは大きな病院のみ、入院治療を前提として予約がとりづらく、対象も治療抵抗性うつの方と限られています。
当院では、できるだけ早く、効果的にTMS治療を受けたいという方へ自由診療でTMS治療を行っています。
②TMS治療と薬物療法の違い
日本では、うつ病の治療法は抗うつ薬などの薬物療法がまだ一般的です。
薬物療法とTMS治療はどのような所が違うかまとめました。
TMS | 薬物療法 | |
効果が表れる タイミング | 約10回目~ | 2週間~ |
治療終了目安 | 約30回施術したら | 長期服用になる場合多数 |
再発率 | 約30% ※1 | 約60% ※3 |
副作用 | ほとんど無し | 日中の眠気、 めまい、 吐き気、 頭痛等が出る場合がある |
効果 | 約5割 ※1 | 約3割 ※4 |
費用 | 保険外診療 ※2 | 保険内診療 |
日常生活への 影響 | ほとんど無し | 車の運転が制限されるなど、複数あり |
※1 臨床TMS研究会データより https://clinical-tms.com/about_tms.html
※2 保険内診療を行う場合、「2か月以上の入院が必要」等いくつかの条件をクリアする必要があります。そのため、実施している施設が少ない&対象になる方も少ないのが現状です。詳しい基準はこちらのサイトに掲載しております。http://www2.cmi.co.jp/brainsway/clinical/reimburse
※3 厚生労働省 うつ対応マニュアル 資料1:うつ病について よりhttps://www.mhlw.go.jp/shingi/2004/01/s0126-5g.html#s1
※4 Stewart JA, Deliyannides DA, Hellersten DJ et al.: (2012): Can People With Nonsevere Major Depression Benefit From Antidepressant Medication?. J Clin Psychiatry 2012;73(4):518-525
2,TMS治療のメリットとは
①薬を使用せず副作用が少ない
薬物療法では頭痛、めまい、吐き気、体重増加、下痢、便秘、性機能不全など様々な全身の副作用が起こる可能性があります。
一方TMS治療は治療中の頭皮痛、頭痛、不快感が主な副作用であり、けいれん発作などの重度の副作用は約9万回に1回の発生頻度と言われています。
また、薬と異なり治療中断による副作用もほとんどなく、効果が感じられない場合はすぐに他の治療に切り替えることが可能です。
治療中の不快感などは回を重ねるごとに気にならなくなる方が多いため、安心して治療することが出来ます。
②治療効果が出るのが早い
薬物療法は効果を感じるのに通常2~4週間ほどかかると言われています。TMS治療は5~10回で抑うつ状態を表す心理検査の点数が下がりはじめることが多いです。
短期集中TMS治療の場合、個人差もありますが早いと3日程度で効果を実感される方もいます。
③治療費が明確
薬物療法は保険適応のため、一見すると費用が抑えられる印象があります。
しかし現状では、複数の薬を長期間服用する例も多く治療終了の目途がはっきりと予測できず、総額でみると治療費が高額になる場合もあります。
一方TMS治療は治療推奨目安(約30回)が決まっており、治療費総額の目途が立てやすいです。
病院にもよりますが、総額15万~60万円くらいのところが多いようです。
3,TMS治療のデメリットとは
①TMS治療を行う医療機関や、経験が豊富な医療者がまだ少ない
TMS治療は2019年に日本で保険適応となった新しい治療法です。TMS治療の経験のある医療者が少ないこともあり、地方ではまだまだ気軽に治療を受けることができないことが多いです。
当院は横浜のワシントンホテル直結のため、地方に在住していながらも短期集中でTMS治療を希望される方もいます。
②自由診療のため1回あたりの費用が高い
TMS治療を保険適応で受けるためには、いくつかの条件を満たさなければなりません。
- 過去に抗うつ剤の薬物治療を受けており、十分な効果が認められなかったこと
- 2か月程度の入院が可能であること
- 使用機器や施術方法(プロトコール)は決められたもので行うこと
などです。
基準を満たすハードルが高く、現状では自由診療での治療のほうが多く実施されています。
4,TMS治療の料金
自由診療で行っているクリニックでは、それぞれ料金が異なります。
保険診療は料金が一律ですが、自由診療は各クリニックが料金を独自に決めることが出来ます。1回の治療費が3000円代~2万円とばらつきがあるのはそのためです。
Aクリニック | Bクリニック | Cクリニック | 参考:保険適応の場合の概算 | |
1回 | 約5000円 | 約8000円 | 約2万円 | 5,000円~16,000円 |
20回 | 約10万円 | 約16万円 | 約40万円 | |
30回 | 約15万円 | 約60万円 | 150,00円~480,000円 |
当院では、「より多くの方が気軽に安心してTMS治療が受けられるように」という理事長の想いから、TMS治療を下記の料金で実施しています。
ベスリ横浜TMS醫院のTMS治療費用
当院のTMS治療の初回相談料は5,500円(初回施術無料)です。
初診時にお困りの症状などをお伺いし、TMS治療が可能か、どのような刺激方法で行うのが最善かTMS専門のスタッフとともに決定いたします。
当院では、TMS治療でのローンを組んでおりません。
TMS治療を始めたが身体に合わない、ご家庭の事情等で突然通院できなくなる、未成年の方や学生さんなど経済的に未自立な方が保護者に相談せず借金をすることの防止をするためです。
心の治療はご家族のサポートも重要と考えており、医療機関として治療により生活や家庭が崩壊してしまうことは望んでおりません。
5,TMS治療の医療機関の選び方
TMS治療を希望される方の中には、薬の減薬・断薬希望の方や、初めての不調で薬は飲みたくないからTMS治療をしてみたい…という方もいるのではないでしょうか。
TMS治療にも、適応外の症状・状態が存在します。初診の診察で医師が治療が安全にできると判断した後、TMS治療は開始されます。当日にTMS治療ができるかはクリニックによって異なります。
また、クリニックによって特色がある(減薬ができる、TMS治療に特化している、他の治療も受けられる等)ため無理なく治療が継続できる医療機関を検討するのが良いです。
料金だけで治療を行う医療機関を決めるのは危険です。回数ではなく時間単位で料金を設定している医療機関もあり、高ければ良い、安いと悪いということはありません。一番納得できて安心するクリニックで治療をすることが良いでしょう。
6,ベスリTMS横浜醫院の治療の流れ
当院では以下のような治療適応外基準を設けております。
□17歳以下 、65歳以上 □死の危険性がある □妊娠可能性がある □人工内耳・ペースメーカーDBS・投薬ポンプを使用している □以下の病気がある ・統合失調症 ・双極性障害 ・強迫性障害 ・アルコール依存症 ・パーソナリティー障害 ・脳の器質的疾患(脳梗塞・脳出血・くも膜のう胞を含む) ・てんかん ・摂食障害など □他患者様・スタッフへの診療妨害行為・危険性 |
ご来院当日は体調をお伺いする検査にご回答の後、問診・診察へご案内いたします。
診察にて適応と判断されたのち最短で翌日から治療開始となります。
2回目以降のご予約は当日でも可能ですので、緊急でTMS治療を受けたい場合でもお気軽にご連絡ください。
尚、初診の際は混み具合によってはご帰宅まで1時間~2時間ほどお時間をいただくことがございますことご了承ください。