当院について~伸明院長からのメッセージ~

私がベスリTMS横浜醫院をつくろうと思った経緯

 はじめまして、ベスリ横浜TMS醫院 院長の田中伸明と申します。
わたしは熊本県人吉で生まれ、鹿児島大学医学部を卒業したのち、諏訪中央病院の鎌田先生のもと医師としての人生をスタートしました。

紆余曲折ありながら、医療の世界だけでなくより広い世界を経験したいと思い、サラリーマンとしても働いていたことがありました。そんな私がサラリーマンとして働く中で見たのは、ビジネスの厳しい世界でした。

ビジネスの世界で、燃え尽きてしまいました。

 医師として医療で活躍していたにも関わらず、初めて体験するビジネスの世界は、思っていたほど甘くはありませんでした。
任されたプロジェクトでは、時には理不尽とも言える難題を突きつけられ、クライアントからの厳しい要求にプレッシャーを毎日感じていました。休日も出勤して一生懸命働いているのに結果が出せない。更にそんな自分を責めてしまうという、悪循環におちいっていました。

 今だから言えることですが、当時、オフィスから窓を眺めては、「あの窓を突き破ったら、楽になれるのかな。」そんな思いも何度か経験しました。幸運なことに、私はもう一人の自分、つまり医師としての自分がいてくれたことで、限界まであと一歩のところで最悪の事態は回避することができましたが、あのまま突き進んでいれば、どうなっていたか分かりません。

メンタルがボロボロになるのは、心が弱いからでしょうか?

 仕事をしていれば、毎日たくさんのストレスがあります。わたしたちは過度にストレスを受けると、ダルさ、動悸、めまい、頭痛、吐き気、腹痛、肩こりといった身体の症状が現れます。他にも、やる気が起きない、物事が楽しめないといった心の症状が現れます。

これらは、メンタルが弱い人にだけ起こるものではなく、強いストレスがかかった時に、誰にでも起こる当たり前の反応です。特に周りの人から期待をされ、強いメンタルでなければいけないと感じているときほど、その傾向が強くなります。「まさか自分が…」とおっしゃる患者様もいらっしゃいますが、誰でもメンタルを崩しうるからこそ、その原因と対処法を知っておく必要があるのです。

なぜビジネスパーソンのためのクリニックが必要なのでしょうか?

ビジネスパーソンが直面するストレスや不調は、ビジネスパーソン特有のものです。病院には、小児科、老年病科、内科、外科など、ライフサイクルや臓器別の科などがありますが、ビジネスパーソンが抱える問題を専門に扱う科はありません。医学では、落ち込み、不安、動機、発汗などの【病態】を扱いますが、ビジネスパーソンの不調はこの病態だけでなく、【ビジネスの世界特有の課題】(休職と復職、上司や部下との対人関係、集中力とパフォーマンス)に対応する必要があります。

「働く人の心と身体をあわせて診療する、ビジネスパーソンのための専門科を作りたい。」

そんな思いで、ここ横浜の地で、ビジネスパーソンの為のクリニックを開院しました。

 

ビジネスパーソンに特化したクリニックのこだわり

徹底的にビジネスマンに特化したクリニックとして、私たちがこだわっているポイントが4つあります。

1 薬に頼らない治療法がある

 心療内科や精神科で使われる薬には、一定の副作用があります。特に抗うつ薬などには、日中の眠気や集中力の低下など、仕事のパフォーマンスを下げるようなものもあります。自分自身は産業医としても、働く人のメンタル不調を会社側でかかわっていましたが、お薬によるパフォーマンス低下に人事・総務と一緒に悩んでいました。

当院では、仕事のパフォーマンスを下げることなく、自分で自分をケアする方法を身につけていただくために、世界中から最新の治療法を集め、あなたに合った治療を提供できる仕組みをつくっています。

もちろん、薬を全く使わないわけではありません。状態によっては、あなたの心身を守るために必要なこともあります。あなたの心身の状態を診て、必要だと考える場合にはお薬の治療も一緒にご提案させていただきます。

2 スタッフがビジネスの現場に精通している

医者は心身の専門家ですが、ビジネスの専門家ではありません。

実は、医者自身が、ビジネスの現場をよく知らないことは多くあります。当院の医師は全員が産業医としても活躍しており、医療だけでなく、ビジネスの現場も理解した上で最適な診療を行なっています。

また、産業保健を担う保健師や心理士も複数在籍しており、メンタル不調時のセルフケア、仕事をしながらの治療のアドバイス、休職中の過ごし方や、復職に向けてのサポートを行なっています。スタッフがビジネスの現場に精通しているからこそ、実際に働く現場での課題を見据えて治療を行うことができます。

3 患者さん主体の治療目標(ゴール)を設定し共に目指す

 診察室に座って「先生の言う通りにします」、「先生にお任せします」という医療は危ない、私は考えています。

 私たち医療者が思う治療目標(ゴール)と、患者さんが望む治療目標(ゴール)は、同じではない場合があるからです。

  • 薬を使ってでも、とにかく早く夜眠れるようになりたい。
  • 薬を使わずに、仕事のパフォーマンスを更に高めたい。
  • 再発しないように、休職中に徹底的に自分を鍛え成長して戻りたい。

など、ゴールが違えば、治療法も違います。

 当院では、「いつまでに」「どうなりたい」という治療目標(ゴール)を、患者様本人と医師が協働でつくっていきます。
 患者さん本人が自分にとって最適な治療法を選択することを医療者がサポートする(IC:Informed Choice)こそが、これからの主体性のある医療の原型だと考えています。

4 徹底的にビジネス不調の再発予防を行う

 薬などを使った治療によって社会復帰したとしても、休職の6割は再発するといわれています。一時的に体調が改善しても、数ヶ月、数年後に再発することは多くあります。

これは特にビジネス不調に多く見られる傾向です。

ビジネス不調は心身の病気「病態」だけでなく、「ビジネス特有の課題」がかかわります。お薬などで「病態」に対する治療だけでなく、「ビジネス特有の課題」=再発予防策を作る治療がないと再発するのです。

例えば、薬を使わない治療として当院でも行なっているTMS治療は、早期に脳機能を改善させる、副作用のない治療として非常に期待されています。しかし、TMS治療を行うだけで、この先ずっと不調にならないかと言えばそうではありません。

なぜなら、不調を起こした環境や考え方、生活習慣が変わらなければ、元通りになったとしても同じストレスを受ければ再発する可能性が高いからです。

しかしながら、再発予防策を作る治療はある程度の心身の体力がいります。まずはTMS治療や生活改善、薬物療法などで心身を改善し、そのうえで頭や身体に習慣をつけなおし、原因となった環境や考え方を変化させることで、根本治療、再発防止をすることが可能となります。

  

これからの時代に生きるビジネスパーソンとは?

日本は世界に先駆ける少子高齢化であり、世界でも未曾有の感染症、災害などがおき、今後はAIによる労働代替(失業)など先が見えない時代になりました。環境や働き方が変わり、これまで以上に大きなストレスがビジネスマンにかかることになるでしょう。

 あなたの身体に現れた症状(眠れない、起きれない、胸の詰まり、動悸、吐き気、便秘、下痢など)は、

「そろそろ考え方・生き方を見直すタイミングだよ」

とあなたの身体があなたの人生に教えてくれるサインなのかもしれません。

そのサインを無視するのではなく、味方につけてみましょう。

早期に対処することは、病気になる前に予防ができ、これからの時代をいきるビジネスマンとして成長できる機会となります。

私たちは、これからの未来を担うビジネスパーソンを徹底的にサポートする場所を作りたいと考えベスリTMS横浜醫院を開業しました。

何か悩みやつらいことがあれば、「こんなことで受診してもいいのかな…?」というときからいつでも気軽な気持ちで相談に来てくださいね。

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