お父さんの産後うつ:仕事も育児も頑張りたいパパのケア
赤ちゃんが生まれると、喜びに満ちた新しい生活が始まります。その一方で、お父さんが心の不調を抱える「産後うつ」に悩むケースが増えています。仕事と家庭の両立、新しい役割へのプレッシャーで、心のバランスを崩してしまう男性が少なくありません。
産後うつとは?
赤ちゃんが生まれた後に感じる心の調子の乱れを「産後うつ」と言います。
これまでは主に女性であるお母さんの問題として注目されていましたが、近年ではお父さんたちにもその症状が見られることがわかってきました。
お父さんの産後うつ セルフチェックリスト
次のような症状がある場合、産後うつの可能性があります。
- 活字が頭に入ってこない
- 疲労感やイライラ感が続く
- 集中力が低下して仕事の成果がおちる
- 家族と過ごしていても楽しいと感じられない
- 自分が家族に役立っていないと感じる
お父さんの産後うつの原因
- 生活リズムの激変
- 夜泣きや育児などを含め生活リズムが変わります。
- 十分な睡眠や息を落ち着ける時間が取れず、心身ともに疲弊しやすくなります。
- 仕事と育児の両立
- 職場では責任のある仕事を任され、家庭では育児に参加する必要がある状況に直面します。
- どちらも中途半端と感じてしまい、ストレスの原因となることがあります。
- 孤独感や疎外感
- 育児に集中しているパートナーとのコミュニケーションが減りやすくなります。
- パートナーが不安定になりやすくイライラしたり落ち込みやすくなります。
- 自分が家庭内での役割を果たせていないと感じることがあります。
お父さんの産後うつを放っておくとどうなる?
お父さんの産後うつを放置すると、本人だけでなく、赤ちゃんやパートナーを含めた家庭全体に影響を及ぼす可能性があります。
本人への影響
- 集中力や思考力の低下により、仕事の効率が下がりさらに悪循環が生まれます。
- 疲労感やイライラ感が続くことで、心身ともに休まる時間がなくなります。
- 自分が家族に役立っていない、家族と過ごしていても楽しいと感じられないため、家族の関係が疎遠になります。
赤ちゃんへの影響
- 赤ちゃんの愛着形成が難しくなり、赤ちゃんの情緒や社会性の発達に悪影響を及ぼします。
- 育児負担がお母さんに集中し、赤ちゃんのケアが十分に行えなくなります。
家庭への影響
- 夫婦間のコミュニケーション不足が深刻化し、家庭内の緊張感やストレスが強くなります。
- お父さんの心理的負担が家庭全体に影響し、パートナーも孤独や負担感を感じやすくなります。
- 家族全体の精神的安定が損なわれ、育児環境や生活の質に悪影響を及ぼします。
男性の産後うつは見過ごされやすい傾向がありますが、これらの症状や影響を軽視せず、早期に医療機関や専門家のサポートを受けることが大切です。
当院の治療方法
1. 薬物療法
- 西洋薬と漢方薬:症状や状態、ご希望に合わせて最適なお薬を処方します。
- 仕事をしながら治療:仕事への影響を考えてお薬を処方します。
2. TMS治療(経頭蓋磁気刺激療法)
- 薬を使わない治療:磁気で脳を直接刺激し、気分を安定させます。
- 短期間で改善:1-2週間で集中力や思考力の低下が改善されることが多いです。
3. カウンセリング
- 心の専門家とカウンセリング
- 何に悩んでいるかわからない時、自分を客観視できるサポートをします。
- 行政の支援を受けるための書類作成
- 行政の育児支援訪問事業などに必要な書類を作成します。
一人ひとりに合った治療をご相談し、笑顔を取り戻すお手伝いをします。
ベスリTMS横浜醫院の特徴
1. 仕事への影響を少なく 女性に「も」優しい治療
- 仕事中や育児中でも安心できる治療法をご案内します。
- 漢方治療で心身に優しい治療や、薬を使わないTMS治療(経頭蓋磁気刺激療法)による脳ケアで集中力や気分を安定させます。
2. 女性の医師やカウンセラーも対応
- 男性のカウンセラーやスタッフだけでなく、女性医師やカウンセラーも相談に応じます。
3. カウンセリングで薬に頼らずサポート
- お父さんの心のケアを中心としたカウンセリングが可能です。
- 専門家と話せるから、自分が何を悩んでいるのかを客観視し、いつもは話しづらいことも安心して話すことができます。
薬を使わないTMS治療とは?
TMS治療(経頭蓋磁気刺激療法)は、磁気で直接脳をケアして産後うつを改善します。
特徴
- 薬を使わないので安心:仕事中のお父さんも治療できます
- 身体への負担が少ない:注射や内服をせずに行えます。
- 短期間で回復しやすい:早ければ1-2週間で効果が現れる方もいます。
仕事への影響が不安、子供が間違って飲んでしまわないか不安、心身に優しい治療をしたい人はおすすめです。
お父さんの産後うつ 症例
初めての子どもが生まれ、妻と子供と同室で寝ていました。夜泣きのたびに一緒に起きて対応していましたがだんだんと十分に眠ることができなくなっていきました。 心配した妻が夜泣きの対応を代わる形でサポートしてくれることになり、別室で眠るように提案されました。しかし、「自分だけが休むのは申し訳ない」という罪悪感や、別室でも十分に眠れない状態になりました。
対応
漢方薬の処方を受けるとともに、睡眠カウンセリングを受けました。睡眠を安定に取る方法を学び、少しずつ安心して眠れるようになりました。 結果として、体力や精神的余裕が回復し、日中の育児や仕事に積極的に取り組むことができるようになりました。 妻との関係も良好に保ちながら、育児に協力できる状態に改善しました。
子どもが生まれてからパートナーが感情的になり、しばしば怒りをぶつけられるようになりました。育児に参加しようとしても、「やり方が違う」と指摘され、 自分の存在意義を否定されたように感じ、「何もできない」と自分を責める日々が続いていました。 さらに、父親や母親、友人からも「もっとしっかりしろ」と応援され、家族や友人にも相談できず孤立していました。
対応
カウンセリングを受けたことで、自分の気持ちを整理し、自己否定感が軽減しました。また、妻への声掛けの工夫を学び、 パートナーと冷静に話し合えるようになりました。夫婦間の関係が改善し、育児にもより積極的に関わることができるようになりました。
部長に昇進した同時期に、仕事に支障を出さないようにと夜は別室で寝ていました。しかし、「育児を任せっきり」という罪悪感や、 子供がいることで家でも常に気を張っており、十分に眠れているはずなのに疲労感が抜けず、仕事中も集中力が低下しました。 活字が頭に入ってこないなどの認知機能の低下から仕事のパフォーマンスが落ちました。
対応
TMS(経頭蓋磁気刺激)治療を受けたことで脳の活動が改善し、集中力を取り戻しました。これにより仕事でのパフォーマンスが安定し、育児への不安感も減少。 罪悪感が和らぎ、適度にリフレッシュしながら家庭と仕事のバランスを取れるようになりました。
よくある質問
男性の産後うつについて
全く珍しいことではありません。多くの男性が同じ悩みを抱えて相談にいらっしゃっています。
・真面目でパートナーに優しい
・仕事も育児も頑張りたい
・仕事でも期待され育休を取らなかった
・パートナーが精神的に波がある
症状の程度によりますが、カウンセリングや治療を数回行うことで改善する方もいらっしゃいます。TMS治療の場合、1-2週間程度で集中力低下などの症状が改善する方も多いです。
一部のケースでは効果的ですが、それだけでは解決しない場合もあります。専門的なケアが必要な場合は、ぜひご相談ください。
産後うつ全般について
産後うつは、出産後数週間から数か月以内に始まることが多いです。
まずは専門家に相談してください。カウンセリングや必要に応じた治療法を提案します。
全く恥ずかしいことではありません。心療内科は、産後うつを抱える方々を支えるための専門的な場所です。
できたことをしっかり着実にできているとフィードバックすること、お礼を伝えましょう。察してほしい気持ちがあったとしても小さなことを依頼してみましょう。買い物に行くことを依頼したりして一人になれる時間を作ってあげることも大切です。また、5分だけでも2人でお散歩するなども気分転換になります。
相談をためらわないで
当院では、男性の産後うつを含む心の健康に関するご相談を受け付けています。
もし「こんなことで相談してもいいのかな」と感じたら、迷わずご相談ください。
それが、あなたや赤ちゃん、家族みんなの笑顔を取り戻す一歩になります。
1. Web予約を取る
初診フォームから初診のお申込みをしてください。
2. 来院して治療方針を相談する
健康保険証・これまでの医療情報(お薬手帳や他院の診断書など)・気になる症状や状況をメモにまとめていただくとスムーズです。
3. アフターフォロー
治療後も定期的にフォローアップを行い、症状の改善をサポートします。必要に応じて治療プランを見直します。