不安障害・パニック障害

不安障害とは

不安障害とは、社交不安障害(SAD)やパニック障害、全般性不安障害、恐怖症などを含む診断名です。これ以外にも以前は強迫症や外傷後ストレス障害などが含まれていました。そのうち、当院で主に診ている社交不安障害、パニック障害、全般性不安障害について、具体的な症状とイメージを知ってもらいたいと思います。

 

社交不安障害は、他人の注視をあびるかも知れない社会的状況(人前での会話,書字,飲食など) に対する恐れやそのような状況で声や手の震え,顔の引きつり,赤面,発汗などが生じることを言います。一生に一度でもかかる場合が7人に1人程度と言われ、多くが13歳ごろに発症するといわれています。また、うつ病やその他の不安障害など併存疾患を有することの多い障害です。

認知行動療法では、主に以下のようなイメージで考えられています。

図1 社交不安障害の認知行動モデル(中尾, 2021)

パニック障害とは

パニック障害は、突然理由もなく、動悸、呼吸困難、めまい、吐き気などが生じ、激しい不安に駆られる状態になることを言います。およそ1~3%の人がパニック障害であるといわれ、多くは青年期に突然現れます。

 パニック障害は、認知行動療法という精神療法では下記の悪循環によってなっていると考えられています。また、パニックの原因としては、過去のトラウマ体験によってパニックが引き起こされていることもあります。

例えばこのような症状ありませんか?