休職を検討中の方へ
休職前の不安

休職の期間はどれくらいですか?
休職は心身の休養をし、復職後も元気に仕事を続ける為の手段です。
期間は1~3か月が多く、状態によって前後します。
会社の誰に相談したらいいですか?
眠れない、食欲が出ないなどの心身の不調がある時は、会社の産業医に相談することができます。
まずは上司や人事部に、産業医面談をしたいと伝えましょう。
産業医から受けられるサポート
・面談をし、状態に応じて業務調整をする
・必要時、医療機関を紹介する
・休職中の生活を確認・支援する
・職場復帰のサポートをする
・復職後、体調が悪化しないようにフォローする
休職中の不安
休職中の金銭面が不安です。利用できる制度はありますか?
休職中に収入が無くなる・少なくなる場合、傷病手当金支給制度を利用できます。支給額の目安は、給料の約3分の2です。
まずは受給要件を確認しましょう。
休職中のお金とサポートについて
● 給与は出るの?
休職中は、基本的に給料やボーナスは出ません。
でも、雇用保険に入っている場合は、「傷病手当金(しょうびょうてあてきん)」という制度が使えることがあります。
これは、病気やケガで働けない人に支給されるお金です。
● 治療費のサポートはあるの?
心の病気(うつ病・不安障害など)で精神科や心療内科にかかる場合、
「自立支援医療制度」を使うと、自己負担が3割→1割になることがあります。
長く治療が必要なときも、費用の負担が軽くなります。
● 会社によっては…
会社によっては、休職中でも「病気休暇」や「欠勤扱い」で一部または全部の給与が出る場合もあります。
● まずは会社に確認を!
休職を始めるときは、人事部門に会社の制度を確認しておきましょう。
どんなサポートが受けられるかは、会社ごとに違います。
■ 傷病手当金とは?
病気やケガで会社を休むことになったとき、健康保険に加入していれば「傷病手当金(しょうびょうてあてきん)」を受け取れる場合があります。
● どんなときにもらえるの?
仕事ができない状態になったとき
連続して3日間休んだあと、4日目以降も仕事を休んでいるとき(給付は4日目から)
給与が出ていない、または減っている場合
※ 会社を辞めたあとでも、条件を満たせば受け取れることがあります。
● いくらもらえるの?
1日あたり、標準報酬日額の約2/3 がもらえます。
(例:月収30万円→日額約6,600円 × 2/3)
● いつまで受け取れるの?
最長で1年6カ月です。
同じ病気やケガでは、それ以上はもらえません。
● 申請には何が必要?
主治医の診断書(仕事ができないことの証明)
治療の状況や通院内容も確認されます
■ 自立支援医療制度とは?
「うつ病」や「不安障害」などの心の病気にかかっている人が、治療を受けやすくするための公的制度です。
● どんな支援?
精神科での診察やお薬代などの医療費の自己負担が軽くなります。
通常は3割負担のところ、自己負担が0円〜1割になることもあります。
負担の割合は、住んでいる地域や所得(収入)によって決まります。
■ 手続きについて
傷病手当金支給制度・自立支援医療制度のどちらも、当院で申し込み手続きを行えます。


どのくらいの通院が必要ですか?
1~2週間に1度の通院をご案内しています。
状態が安定してきたら、3週間に1回、1ヶ月に1回と徐々に減らしていきます。
【傷病手当金を申請している方の場合】
支給適否の判断は保険者が行います。
定期的な通院がない場合、状態や治療経過が分かりません。
そのため、月に2回程度の定期的な診察が必要です。
いつ自分が良くなるのか心配です。
復職後も元気に働くためには、休職から復職にかけて、状態に合わせた治療を行う事が重要です。
心身ともに疲弊している時期(急性期)
まずはしっかり休みましょう。
この時期は眠れない、集中力低下、涙が出てくる、些細な事でイライラするなどの不調に対して、薬物治療、TMS治療、カウンセリングなどを行っています。
心身が回復する時期(心身回復期)
復職後に必要な体力・集中力の回復のために、生活リズムを整えていきましょう。
睡眠をしっかりとり、徐々に活動量を増やしていきます。
活動と休息のバランスを整える事は、復職後も上手な心身の休め方を継続できる事に繋がります。
復職準備をする時期(社会回復期)
復職する際、仕事のパフォーマンスが十分発揮できる健康状態になることが必要です。

復職後(人間成長期)
周囲と比べたり、自分を否定してしまう場合は、物の見方(認知)を変えていくことも必要です。
復職がゴールではなく、復職後ストレスを上手に対処しながら、「自分らしく働く」ことを目指しています。

復職直前の不安
復職前に行う通勤訓練とは何ですか?
通勤訓練とは、出勤する時と同じ服装、時間で職場の近くまで行くことです。
電車やバスなどが空いている時間帯や一駅乗る所から始め、徐々に出勤していた時間に職場前まで行けるようにしていきましょう。
試し出勤などの復職訓練を設けている会社もあるので、人事・総務部に制度を確認しておくと良いでしょう。
休職が長期化するセルフチェック
- 朝起きる時間が遅くなった
- 復職への焦りで頭がぐるぐるする
- 仕事を考えると気分が悪くなり、他のことに時間を費やしてしまう
- 夕方以降に疲れて横になる
- 産業医面談や会社の復職要件など必要な情報が整理されていない
1つでも該当すると、復職にはまだまだ遠い可能性があります。
復職が難しい人セルフチェック
復職が難しくなりやすい人や復職しても再休職しやすい人もいます。復職は社会復帰への「リハビリ」と捉えられることがありますが、以下のような方々は「治療」から「リハビリ」への切り替えがうまくいかず、復職のタイミングを見失いがちです。
- 忠実に言われたことを完了したい
- 真面目
- 人間関係の摩擦が苦手
- 物事を一歩一歩着実に進めたい
- 標準的なことから外れることに不安が強い
いざ仕事へ行くことを想定した時に、心理的に負担を感じる場合があります。
復職前に、休職要因の振り返り、再発防止のための思考作りも必要です。

転職を考える時の不安
自分に合っている仕事が分からず悩んでいます
働く中で、「自分に合っている仕事が分からない」「今の仕事を続けていくか」など自分のキャリアについて悩む事もあるかと思います。
キャリアには外的キャリアと内的キャリアがあります。
外的キャリア:公務員やシステムエンジニアといった職業
内的キャリア:自分の価値観、仕事の情熱がどこにあるのか、自分が満たされる暮らし方
内的キャリアを整理する事で、自分にあった仕事を見つけるだけでなく、自分らしい幸せを探求できます。
当院では自身のキャリアを見つめ直すキャリアデザインというカウンセリングも行っております。